
ありが豚、お肉のお届けをスタートします!
2012/04/12
サポーターの皆様へ
こんにちは。蔵王ありが豚の高橋です。
皆様は、お変わりなくお過ごしでしょうか。
あっという間に季節が一巡し、ようやく寒さ厳しい時期が終わります。
今日は、皆様に嬉しいお知らせがあります。
おかげさまで4月3週目より、いよいよサポーターの皆様へのお肉の配達が順次始まります。
名取の農場の現況は、ようやく循環型の堆肥を作る為に
必要なダイレクトコンポストの点検修理が始まったところです。
昨年は、なかなか個人では津波で全壊した農場一帯の片付け作業も進まず、
資金の目処もたたず、また修理会社の方も大変忙しい日々を送られており、
どうにももどかしい日々を過ごしておりました。
そんな中、助かった豚の飼育環境を整えつつ、
平行して様々な課題に取り組んでいるうちのあっという間の1年でした。
また、ボランティアツアーで参加くださった皆様と植えたチューリップがあるのですが、
4〜5センチ程の芽が一斉に出てきました。
(こちらは、ボランティアでご参加くださったKさんが、
私達が気付くより前に知らせて下さいました。感動して胸が一杯になりました。)
現在、沿岸部の防風林がなくなった農場跡では、
強風と寒さで球根がむき出しになり何度もだめかと思いましたが、
父や兄がその度に土をかけて小さな畑を見守っていました。
塩も入っているので不安でしたが、
こうして豚たちが残した畑の跡で新しいいのちがうまれる事は、
私達も大変嬉しく離れていても励まされます。
同時に、これまで防風林のマツ達がずっと、
地域を海風や寒さから守ってくれていたことに気付かされました。
昔、マツを植えて下さった方々の知恵や想いを、とても有難く感じています。
最近、再び沿岸部にマツを植える作業がはじまっていますが、
次の世代の事を考えると本当に尊い作業だと思います。
さて、助けて頂いたありが豚たちは、
血統、発育、性質等をこの1年間でよく判別し、
最終的に残った33頭が貴重な母豚となりました。
この生命力の強い、温厚で子育て上手な元気な母豚達が、子豚を産んでいます。
ご存知の方はどれくらいいらっしゃるのか、
生産の立場にある私達としても逆に興味がありますが、
豚の妊娠期間は114日で、一頭の母豚は10頭前後の子豚を出産します。
また、出荷までの約半年間で、約100キロの大きさとなります。
現在の頭数は養豚業とすると、非常に少ない頭数ですが、
この1年で生産体制が整い、継続的に出荷が出来る状態まで戻りつつあります。
被災直後、母豚の中には波に飲まれたショックで、
妊娠していても産まれる子豚が思うように育たなかった事もありました。
寒さの中で設備がなく、どうしても助けられなかった子豚達もいました。
豚達の体力が回復し、ここまでくるのに本当に沢山の方々のお力添えを頂きました事を、
この場を借りて改めて御礼申し上げます。
辛いときはサポーターの皆様のコメントに励まされ、
今日の日を迎える事が出来ました事、心より感謝しております。
避難先の農場も震災で豚舎のあちこちが破損しており、
未だ不安定な状況下での飼育を行っております。
ですが、豚達は元気です!
今後は、サポーターの方へのお届けと平行して、母豚の頭数を増やし生産を拡大予定です。
復興の第一段階として、皆様へ1回目のお届けが完了する頃には、
より出荷量も安定して増やしていけると思います。
ゆっくりペースになりますが、私達も前向きに進みますので、どうぞ楽しみにお待ちください。
この一年で、なんとかここまで諦めずやってこれました事、皆さまのおかげです。
農場一同、重ねて心より感謝申し上げます。
大変なのは私達だけではなく、東北にはまだまだ困っている方々が沢山います。
身近なつながりを大切に、どうぞ東北に引き続きご関心をお寄せ下さることを願っています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
蔵王ありが豚 高橋希望
※マイファーマー事務局より:お肉のお届けに関して
ありが豚から復興への歩み
・サポーターの皆さまへ(2011年6月6日)
・バーベキュー開催決定!サポーターの皆さまへ感謝を込めて(2011年7月1日)
・ありが豚バーベキューの様子(2011年7月10日)
・農場は夏を迎えました(2011年7月26日)
・【ありが豚】バーベキューと宮城へのボランティアツアーのお知らせ(2011年9月2日)
・名取の農場の復興状況のお知らせ(2011年11月8日)
・2012年を迎えて(2012年1月7日)
・もうすぐ桜の季節。(2012年2月13日)

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